サンチャゴ   ¥400       

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ベース : ラム
グラス : カクテルグラス
飲み切るべき時間 : ショート
炭酸 : なし
普遍性? : スタンダード
味の傾向 : 柑橘系,ベースの味重視
甘さ : さっぱり
色の傾向 : ピンク,透明
作り方 : シェーク
度数 : 29度(高い)
その他 : オシャレ,大人系,物語がある
時と場合 : どんな時もOK,いつの季節でもOK
何か特別な状況 : としては、強いお酒で酔いたいときに飲めばいいように思われる。
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  コメント  
チリの首都のサンティアゴのことではありません。
キューバのサンチャゴです。チリのサンチャゴと区別するために
「サンチャゴ・デ・クーバ」ということもあります。

キューバの南海岸の港町サンチャゴは、南北アメリカ大陸とヨーロッパを結ぶ交易の要。
キューバといえばサトウキビ、サトウキビといえばラム。というわけで、サンチャゴは
キューバ・ラム発祥の地でもある。
世界最大のラムのメーカーはもちろんバカルディーだが、もともとバカルディーは
キューバのサンチャゴでラムを作り始めた。
ドン・ファクンド・バカルディ・マッソというスペインのワイン商人が、
1862年にキューバのサンチャゴへ移住してきてラムを作り始めた。
バカルディ社はキューバ革命末期の1960年10月にキューバから撤退して
バミューダ諸島のハミルトンに引越すまでキューバのサンチャゴで約百年間ラムを作ってた。
そのサンチャゴで今でもラムを作っているしている醸造所はサンチャゴ・デ・クーバ蒸留所。
バカルディーの創業より10年遅れて1872年に創業。いずれにしろ創業130年以上の老舗だ。
ハバナクラブでおなじみのハバナの醸造所とは一味違った伝統的なラムを作っている。

つまり、サンチャゴはキューバラムゆかりの地。
そして、その地名を取ったカクテルが作られたのはごく自然の成り行きであった。

カクテルのサンチャゴはもちろんラムが主役。ほとんどがラムです。
少しだけライムジュースとグレナデンシロップを入れるが、これが最高にラムを引き立てる。
特に僕は、グレナデンシロップとラムの相性がピッタリだと思います。
糖蜜を連想させるラムの甘い香りにグレナデンシロップのまったりとした味わいがあわさって
気分はあっという間にカリブ海。
ライムジュースのほど良い酸味が全体を引き締めてしつこさがなく、何杯でも飲める。

サンチャゴは音楽の街。昼間でもあちこでリズムが聞こえてくる。道端で演奏している人も居る。
夜のライブハウスでは平日でもハイテンションな老若男女がお祭り気分でサルサやルンバを踊る。
もちろん彼らにサンチャゴカクテルは、欠かせない。

このカクテルは、サンチャゴ・デ・クーバ蒸留所のラムを使うのが王道だろうと思うが、
いるか喫茶バーでは滅多に在庫がないのでバカルディーのラムを使う。

因みにバカルディーというカクテルがあって、これはサンチャゴとよく似たレシピだが
ラムの量が少なく、ライム(レモン)ジュースの量が多い。ピンクダイキリとも言う。
サンチャゴより飲みやすいという人もいる。
ダイキリやバカルディーを2~3杯飲んで、後はサンチャゴにするという人もいる。
有名な話をひとつ。1936年4月ニューヨーク最高裁で、バカルディというカクテルはバカルディの
ラムで作らなければならないと判決を下した。
でも、サンチャゴはバカルディーで作ってはならないという判決は今のところ下していない。

  レシピ  
ホワイトラム55cc
ライムジュース2tsp
グレナデンシロップ2tsp
以上をシェークして冷えたカクテルグラスに注ぐ。